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(English)
- ストッパージュ●点的パーテーション
- 2017年 8月28日(月)〜9月9日(土)
企画:竹下都
表参道画廊(神宮前、東京)
関連企画:
家縛りプロジェクトNo.38[表参道画廊]
2017年 9月2日(土)〜9日(土)
- ストッパージュ●点的パーテーション
ストッパージュとは停止、反対語は進行ということであると本に書いてあった。
お茶を嗜む人には常識だろうが、日本庭園などに置かれている黒い縄を十字に結んである小石=止め石には進行を妨げる意味がある。
試しにどこか、どこでも人のいるところに止め石を置いてみると、気づいた人はそれを気に留める。 以前四つの石を十字に縛って作った止め石を置いた場所では、人種を問わず人も、猫も、アリでさえも慎重に興味を持ってそれが何かを知的に、 動物的に確認しようとしていた。 このときこの人(多くの生き物)の心のなかには意識の自由な進行を止める点的障害=点的パーテーションが生まれる。
この点的パーテーションの向こうには何があるのか?この点的パーテーションの向こう側との新しい意識的つながりを作り、それを探るために、 私は四つのものを十字に縛りこの点的パーテーションを作品として作ろうと思う。 縛るときには四つのものが崩れないように中心らしきものを心で感じながら私は作ろうと思う。かっこ良くいえば、中心は読んで字のごとく? いや逆か?心の中にあるからである。
家縛り*では、その縄の形を家庭の美学というものを使って、形づくる方法で制作をおこなっている。これは家庭の美学彫刻といって良いものだと 思うが、作品 [stoppage(ストッパージュ)] は画廊空間であれ、美術、芸術とは無縁のところであれ、動物的意識レベルで成立可能な芸術では ないかと想像、想定している、故にどこに作っても、たとえ人でない生き物ののために作っても点的パーテーションとなるならばまあいいだろうと 考えている。それゆえ画廊空間に置いたとしても、アフリカの草原に置いたとしても、月の上に置いたとしても誰かが、何かがそれを見ることがで きるものであるなら、私はかまわない。
*家縛りは、その家の家族がそれぞれの好みや価値観によって家を縛る縄の形状を決める=つまり、家庭の美学(家族の美学)がその縄(紐)の形 状に形を与え、そこに参加する人々の心や記憶、記録写真などにそこで形作られた縄(紐)の痕跡を残す新しい縄文芸術だと私は考えている。仮に 家を縛るのが家族でなく、仮の集団や会社であったとしても、人が集まりたいと思うときには、その集団の存在を可能にする家族的感性が立ち上が り、その集団の美学によって建物を縛る形が決定させると私は考えている。
- ストッパージュ−雌鳥と宝石
石、布、縄、ボルト 約230×360×160cm 2017
- 左から/ ストッパージュ−かっこうとはりねずみ
石、布、麻縄 約200×280×120cm 2017
ストッパージュ−レンガでできた座標 レンガ、布、麻縄 約40×30×25cm 2017
- 左から/ 階段のストッパージュ
ノート、紐 約23×21×8〜67cm 2017
ストッパージュ−小石のストッパージュ1 石、紐 約11×11×11〜40cm 2017
ストッパージュ−小石のストッパージュ2 石、紐 約6×6×6〜25cm 2017 ← back to NEWS - 家縛りプロジェクト No.38
表参道画廊 ( 2017年 9月 神宮前、東京 )
- photo: Kazuo Arihara Takayoshi Susaki
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