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(English)
- 旅の始まり展|Start of the Journey Exhibition
- 2019年 5月12日(日)〜5月26日(日)
双ギャラリー(東京)
関連企画:
家縛りプロジェクトN0.43[双ギャラリー]
2019年 5月12日(日)〜5月26日(日) - 旅の始まりに
すべてのものはひもでできているという「ひも理論」というものがある。もしそれが正しいとすると、 すべてのものは縄文原体(縄文土器の縄の痕跡の型になるひもや縄)ということになる。
糸やひも、縄、綱は人が現れてから現在までずっと作り使ってきたものだと思うが、私の知る限りで は一万年以上も連続的にひもや縄を作り続けている場所は、世界的にも諏訪湖周辺以外に見当たらない。
とすればとりあえず、人々の力を借りながら自らひも縄を生み出し続ける聖地へ向かう。川をのぼる サケのように無意識に諏訪湖周辺へ縛りにいくその軌跡もまた、縄の跡として直線的に作品の一部にと 思う。(物理的にバスや電車、車などで行ったり来たりすることになるので、ピカソのキュビズムのよ うにこの旅は時間差と人々の美学をコラージュしながら進むだろう。そして最後には、ひもを綯うブラ ックホールに吸い込まれるように東京へワープして戻ろうと思う)
松本 春崇
展示作品について
旅の始まりに詠むように、縄の痕跡を人々の記憶に残すために空間を十字に縛り結んで、いつくかの 縄文原体的作品を作った。一つはシンボリックに、もう一つは旅人のように。もう一つは横綱のように、 もう一つは解かれることのない結びの色=コードカラーを加えた色彩の作品として。
縄はその形を作ったものたちの痕跡であり、人の心に痕跡を残す雌雄鋳型である。
「コードカラー」について
かつてエンペドクレスは、四大元素の割合の異なりによって様々なものができていると解きました。 そこで私は、四種類の絵の具を混ぜた色の作品を作ってみました。そして、その色は後で同じ色を再現 しようとすると、その四色の配合が分からなければ同じ色が作れない暗号(コード)であることに気が つきました。
たとえば印刷物は四色で色が作られています。印刷された色から同じ色を作るのはかなり難しくほぼ 不可能ですが、その四色のインクの色の割合が分かると簡単に再現することができます。その後私は、 その配合を隠すことによって色の再現を不可能=暗号化した色を「コードカラー」と名付けた色の作品 を作り始めました。
今回は空間を十字に縛り、結んだその結びにコードカラーを施し、結び(一種の鍵)の意味を色彩的 な結び(鍵=暗号)表現に展開させた作品を展示しています。 これは謎を秘め、二つの世界を混ぜ合 わせ結びながら飛ぶ蝶のようになるようイメージしながら制作しました。
- 家縛りプロジェクト N0.43
双ギャラリー (2019年 5月 東小金井、東京)
- photo: Kazuo Arihara Tsuyoshi Sato Takayoshi Susaki
−旅する家縛りプロジェクト 縄の聖地・信州へ−東京編
縄文蝶々結び原体 2019
麻布、麻ひも、cd管、ペットボトル、木材、針金、その他 約 230×235×85 cm
旅する蝶々結び 2019
木材、ネジ、麻ひも 約 214×152×50 cm
ホワイトキューブ縄文原体 2 2019 ホワイトキューブ縄文原体 1 2019
麻ひも、針金、室内用白ペンキ 30×37×22cm 麻ひも、針金、室内用白ペンキ 50×40×28 cm
縄文CC蝶々原体No.3 2019 縄文CC蝶々原体No.15 2019
アルミニウム、コードカラー 15×16×16 cm アルミニウム、コードカラー 13×15×12 cm
縄文CC蝶々原体No.13 2019 縄文CC蝶々原体No.10 2019
アルミニウム、コードカラー 20×21×9 cm アルミニウム、コードカラー 16×14×14 cm
縄文CC蝶々原体No.5 2019
アルミニウム、コードカラー 14×10×10 cm
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